DTMデスクmk2 バーカウンター型のDIY

メインのスタジオ部屋をお引越しする計画の一環で、DTMデスクの2号機を作成したのでまとめておきます。

今まで1号機で作業してきた中で、本当に使いやすいDTM用の机を考えた結果。厳密には机ではない代物が完成しました。

こういう形状のものは、どうやらハイテーブルと呼ぶのが妥当そうなのですが、自分ではバーカウンターがわかりやすいかなと思っています。DTM用バーカウンター?なにそれと思いつつなんとなく形はイメージできるかなと

普通のタイプのDTMデスク

DTM用のデスクと言って思い浮かぶのは、普通こういうのかと思います。レコーディングスタジオ用のものですね。

これ系に整然とラック機材が収納され、GENERICやらのモニタースピーカーとかがでーんどのっていると大変格好がよろしいです。

ウチのスタジオでは、以前こういうのを作りまして、以来、ずっとそれを愛用してきました。大分古いので色々見難いですが、旧サイトの方に記事があるので、ご興味がある方はそちらも見て頂いたらと思います。

このデスクは、今でも現役で使用中なのですが、長年使ってきて、もっとこうだったら便利なのになと、思う点もあるので、今回は見た目のそれっぽさよりも、本当に使う上で便利なDTMデスクを目指してみました。

普通のタイプの不満点

  • 奥行きが長すぎる
  • 既製品のデスクを使う場合、大抵、奥行きは 70cm 位になっていることが多いです。設置する部屋が6畳間等、普通の部屋の場合。かなりの面積を持っていってしまいます。

  • 横幅が足りない事が多い
  • 16:9、23インチのディスプレイ2枚とモニタースピーカー1セットを並べるには、大体160cm~180cm位の横幅が必要になります。デュアルディスプレイをしない場合は120cm~150cm程度で済みます。

  • 一度設置すると場所の変更が大変
  • もうちょっと壁から離してみよう!と思い立った場合。上に載っている全ての機材を一旦どかす必要があります。ほぼシステムを解体する事になり、大変な作業になります。

バーカウンター型の利点やら

こちらが今回作ったものの雑な設計図になります。全部完成してから描きました(笑)

今回作ったバーカウンター型の利点やらポイントをざっとまとめると、

  • PC、I/O、ディスプレイ、モニター、マイクプリなんかの設置系、DTM機材の殆どをまとめて楽に移動できる。
  • 掃除や別の作業をする際、邪魔だなと思ったら直ぐどかせます。

  • 奥行きを短く出来るので、壁に寄せて使う場合はお部屋が広々。
  • 音響的にはモニタースピーカーは壁からある程度離して、背面をしっかり吸音する必要があるのですが、巨大なデスクに場所をとられて狭くなった部屋で、延々と窮屈な思いをするよりは、快適さを重視した方がいいんじゃないかと思う事が良く事が良くあります。キャスター付バーカウンタースタイルならば、音重視、部屋の広さ重視、両方に対応出来ます。

  • キャスター台に載せたミドルタワーのPCが足元にすっぽり納まる。
  • 頻繁にPCの中身の詰め替え等をする場合も、コロコロっと引き出して快適に作業出来ます。

  • 気持ち地震対策。
  • 地震の際には、倒れる前に慣性の法則で転がるので、スピーカースタンドよりは気持ち安心。

  • 高さ調節機構を搭載(水平調節)。
  • キャスター部分に水平調節機構を搭載しているので、少々床が傾いてても水平が取れます。モニターアームを使わないor使えない場合、ディスプレイの傾きってどうしても気になります。

  • 電源管理
  • 本体に電源タップを固定すれば、全部の機材の電源をまとめて落としたりも出来ます。総電力量に気をつける必要はありますが、デスク上のすべての機材の電源を壁コン一口に集約すれば、気軽に本体を移動できます。

大体こんなところでしょうか。因みに実際に作業する際には、このデスクの前に移動が楽な別の小さい机かキーボードスタンドの類を置いて、其方に鍵盤やマウス等を載せます。手元で常に操作する必要のあるものを別にして、レイアウトの自由度をあげようと言うことですね。DTMデスクと言っても、他の様々な作業も行う事になりますので、ぱっと片付けて別の作業への切り替えを瞬時に行える、と言うのがバーカウンター型の最大の利点かも知れません。

作ってる様子

兎にも角にも木を切ります。DIYer御用達の2x4材、1820mmです。

丸ノコなりジグソーなりで切っていく訳ですが、木を真っ直ぐに切れるかどうかは、真っ直ぐにガイドを宛てれるかだどうかだと思います。ブックエンドとか安定して垂直が出せるお気に入りのガイドがあると安心。

自分は平気で室内で木を切っちゃう訳ですが、1本切ったら掃除機をかける、そして次を切る・・・と言う流れを徹底すれば、フローリングなら意外とそんなに汚れません。


高さ調節、垂直調整機構の要のキャスターとベースプレート(板付けナット)です。キャスターのネジ部分が長いものではこれが一番小さかったのですが、耐加重的にはオーバースペックだと思います。キャスターが ¥280、ベースプレートが ¥150 位でした。今回、2×4材以外は物置から出てきた木や、以前に解体した家具の廃材しか使ってないので、こいつらが予算の半分以上を占めています。

ベースプレート取り付け部分の加工はこんな感じになっています。キャスターのネジの長さ分ホールソーでザクっています。使用したのは、ダイソーの3本セットの木工用ホールソーで15mmのヤツだったと思います。

ベースプレートを全部取り付けたところ。キャスターの6角ナットになっている部分をスパナで廻す事で、前後左右の全体の傾斜を調節できる訳ですね。この高さ調節機構が無事実現できた時点で、今回のDIYの成功を確信しました。

脚部分をH型に組んだら、後は梁を付けて直立させれば基本構造は完成です。

梁に使った材ですが、家の物置から出てきたもので、見た感じパイン集成材です。厚みが3cmぐらいありますので、普通に買ったら多分4、5千円以上するんじゃないかな、ちゃんとした板って高いんですよね。これが2本あったのでそれぞれ梁と棚部分で使って大分楽をしました。

梁の方は2x4材を2本とかでもいけると思います。1本で済ませようとすると、梁の位置を真ん中ぐらいにして、天板をきちんとネジ止めしたらちゃんと強度出ると思いますが、デスクトップPCが下に入らなくなると思います。

さて、後は棚部分を支柱にL字金具で付けたら完成です。

完成

大変かっこよく出来ました。良い板材が使えたお陰で、予定よりかなりしっかりした物になりました。

天板は、解体したベッドのパーツで、載せてあるだけです。天板向きのちょうど良い板が手に入ったら、必要に応じて換えようかなと思っています。

このデスクを置いてる部屋はサブのシステムで、防音ブース部屋の方をメインで使う予定だったのですが、サブの方がえらく快適になった事により、殆どこっちで作業しちゃってます。まだサブ部屋は吸音とかしてないのでまだまだ手がかかりますが、ちょっとづつ完成させて行きたいと思います。

以上、DTMデスクmk2 バーカウンター型でした。